大手広告マンの教える、広告のノウハウを使って、人生を豊かにするBlog

就活・仕事から、飲み会や結婚式の企画まで。大手広告代理店の広告マンが考える、広告制作・マーケティングのノウハウを、人生の様々な場面で活かす方法です

読書メモ『行動デザインの教科書』


* 市場を商品などの「モノ」でとらえるのではなく、「行動(=コト)」でとらえる

* 市場のとらえ方。例えばコーヒーを例にとっても、その人が「なんでそれを使っているか」によって、市場も変わってる。目を覚ますため、なら白湯や目覚まし時計も入ってくる。パンに合わせる飲み物、なら紅茶なども。

* セグメンテーションなどの考え方も、市場が成長、もしくは維持する前提で考えられている。ダウントレンドなら、たとえセグメントをしたとしても、買う人が減れば、売上は下がる。

* そのため、ダウントレンド環境に対しても、「市場が停滞したら撤退を考える」といったアドバイスになる。

* モノの中に、答えはない。同じモノの市場であれば、その中の競争では役に立つが、その競争もどれだけ売り上げを伸ばすうえで、効果があるか

* ターゲットは何のために、どんな行動をしたがっているか、考えていくことがヒントになる。映画館も、DVDのレンタルができるようになりダウントレンドに。しかし、「デート行動」に使ってもらえるようになり、食事なども充実させ、新しい価値に。

* ヨーグルトも、間食市場、ともとらえられるし、健康市場、ともとらえられる

* 市場とは、同じ目的、同じ時間帯や気分の中で、選ばれる可能性のある選択肢

* その市場に入ってくる人を増やすことで、売り上げを伸ばしてく。例えば、卵かけごはん専用しょうゆの「おいしさ」を伝えるのではなく、朝ごはんを食べない人に、卵かけごはんをたべてもらうという、行動をとる人を増やそうと考えること

* ロイヤルカスタマーは「行動」で選定。

* 行為と行動は別物。意識はあてにならない。だから行動でとらえて考えるべきだ

* 募金させる人を増やすには。様々な人の名前が書かれた募金箱を用意し、自分と同じ名前が書かれた箱に入れたくなる仕組みをつくる。クレジットカードで募金できるようにし、決済のアクションをユニークにする。国際線乗り場で、余った外国の紙幣を募金できるようにする、(丸めた)お札しか入らない小さな穴の募金箱をつくる、など

* 人は思ったように動いてくれない。ゆえに、行動量を意識した目標設定が大事。「できるだけ多くの人に、毎日使ってほしい」ではダメ。

* 好きであることと、行動することには相関がない。例えば、語学でもスポーツでも、行動をやめた人の6割が「好き」だと言っている

* 意識と行動のギャップを前提に、思ったほど人は動かないと捉え、ダイレクトに行動を起こす仕掛けを考えることが「行動デザイン」

* また、行動が意識に先行することもある。行動が変わるから、意識が変わる、ともいえる。

* 正しいことを言うだけでは、人を動かない。その上で、自分事化、は大事。だだし、自分事化として感じたからと言って動くとは限らない。

* 行動を起こすための障壁は3つ。障壁はエネルギーコスト。①「自分に言われているように思えない」②「やるべき行動に見えるが、やりたいと思えない」③「やりたいと思っても何か腰が重い」

* 価格はエネルギーコストの1つではある。ただ無料でもやりたいくないことはやりたくない。金額を下げると、その後上げるのは難しい。割引キャンペーンも、恒常化すれば慣れを生んでしまう。

* 例えば、フィットネスクラブ。価格といったコストがあるが、割引クーポンがないからといって、入会しないわけではない(逆に、行動が習慣化している居酒屋のクーポンなどは、あることによって行動が促されることは多い)。では、他のコストは何か?「途中でやめたらダメな人間だ」という自己否定のコスト。

* 情報が多い時代、頭を使い判断する「精神的コスト」を削減したがっている。そこで活躍するのが「簡便法」。ロバートBチャルディーニというアメリカの心理学者が名づけた人間の情報処理の癖。疲れている、集中していない、急いでいるときには、「経験的にだいたい正しい」という手がかりで簡単に判断

* 社会的証明、権威、希少性などが、簡便法で有効

* 得したい、というよりも、損したくない、と言う方が強い動機に

* 『レーンチェンジ』近くの市場に乗り換えること。例えば、ハイボールはバーでの飲み物から「食中酒」に。土用の丑の日も、もともとウナギは食べられていなかったが、平賀源内がウナギを「う」のつくものとして打ち出した

* 自然の周期性を活用する。二十四節季も人間に根付いている。日本人ならではの周期。年に1回くらいならいいか、と思ってもらうことも

* 「本当は○○したいと思っているのに、現状は△△である」というのが行動のチャンス

* 意識や価値観にあまり入り込んでも意味がない。行動で顧客をターゲティングする。

* ペルソナの課題。理想の顧客像を描きがち。ただその時問題なのは、どう行動を引き起こすことに活かしづらいこと。ペルソナには、行動量のデータを

* 帰属意識、も行動のヒント。

* たった1本の線が、行動を促すこともある。レジ前の線

* メッセージだけでは、行動を促しづらい

* 試供品をあげるだけではだめ。その時間が生活者にとって、少しも無駄な時間ではなく、「今、したいこと」になっているかが大事

* なぜプロモーションは行動を作りだせないか。①誘発する行動が商品を買う行動に限定され、ブランドを生活の中で使う行動まで疑似体験・想起できない

* 買うことの誘発になっているが、他の施策とのつながりがなかったり、ストーリー性が不足している

* 商品自体を、行動誘発装置にする

* 新規顧客をとるのは、既存の顧客に買わせるのの5倍のコストがかかる

* 継続している人にもスイッチングコストがかかるので、代えたくない

* 習慣をやめた理由はうまく説明できない。が、おそらく、習慣を支える「支柱」が存在し、それが弱まった時習慣がなくなる

* 例えば、バイクに乗るのをやめた理由は「太ってお気に入りのジャケットが着れなくなった」ことだったりする

* 支柱①快楽(楽しさ)、②近さ/アクセシビリティ、③自己効感(自分に合っている感)

* 学習期、は購入意欲も上昇してく。この学習期間を、いかに延ばせるか、も鍵