広告とは、ラブレター代行業である
こんにちは、ちゃにおです。
今日は、
「広告とは、ラブレター代行業である」
というお話です。
あなたは、ラブレターって、書いたことありますか?
書いたことがあっても、なくても、大体どんなものか、イメージできますよね。
実はこのラブレターを考えることと、広告を考えることは、非常によく似ています。
なので、今日は
「広告」というものを「ラブレターを書くうえで大切なこと」から紐解いて、わかりやすくお伝えできればと思います。
~ラブレターで大切なこと~
①相手のことをよく知る(リサーチ)
ただ「相手が好きと言ってくれたから」という理由だけで、ラブラブな関係が築けるかといえば、きっとそうではないでしょう。
そのため、ラブレターを書くにあたっては、好ましい行動(=お付き合い)をとってもらうために、相手の事を良く知ることが必要です。
- 相手が自分のことを、今どう思っているか?
- どういった人が好きなのか?
- どんな性格なのか?
ここを知らずにラブレターをかけば、あてずっぽうのメッセージになりかねません。
広告も、同じように「相手=ターゲット」のことをよく知る必要があります。
相手によって、心に刺さる内容やその伝え方が変わってくるからです。
一番大事なことなのに、ラブレターでも広告でも疎かにしがちなのが、この「相手をよく知る」ということです。
~ラブレターで大切なこと~
②相手にどうなってほしいか、定める(ゴール設定)
①で、例えば「相手が自分のことを知らない」状態だったら、いきなり「付き合ってください!」といっても「いや、お前のこと知らねぇし無理だから」となりますよね。
相手の事を良く知ったら「自分の中でのゴール設定」を定める必要があります。
相手が好意を持っている人なら、「ずっと付き合ていこう」と絆を強められるし、
まだ知らない人なら、「お付き合いを前提に、お友達から」と言えると思います。
ただ勢いで「付き合ってください!」と言っても、せっかく負ったリスクを、台無しにしかねません。
ラブレター同様、広告でも、相手のことをよく知ったうえで、相手にどうなってほしいか、というゴールを定める必要があります。
~ラブレターを書くうえで大切なこと~
③自分がどんな存在だと言うか(ポジショニング)
あまりお互いをよく知らない存在ならなおさらのこと、自分がどんな存在か、ということを、相手に言うことになりますよね。
ただ
「相手と、一緒に穏やかな時間を過ごしたい」と思っている人に
「僕は、話すのが得意なのでいっぱい笑わせます!」と言っても
「じゃぁお前じゃねーわ」となるわけです。
そのために、自分の何を伝えていくかですが、大きく2つの方針があります。
1.相手が望んでいるものに対して、自分が優れていると伝える
例えば「優しい人が好き」と思っている相手に対して、「やさしくします」と伝えることは、自分を魅力的に伝える上で、効果的です。(実際なら、「優しいとか自分で言うかよ?w」と思われそうですが)
ただ、「優しくします」という人は、あなたの他にもいっぱいいるはずです。
そんな中で、相手から、他の誰かではなく自分を選んでもらうためには、「他の人ではなく自分の優しさがいい」と思ってもらう必要があります。
例えば
「クラスで一番優しいと言われます」とか言ってもいいし、(広告ではよく見ますが、普通言わないですね)
「あなたのことをいつも思いやって、いつも笑顔でいれるようにします」とか、
「辛いときも、楽しいときも、いつもそばにいます」とか、
「部活を頑張っているあなたの、休みの時間を楽しい時間にしましょう」とか。
相手が望んでいるものに、自分ができる優しさを示します。
広告の場合、まさに競合他社よりも、お客さんが求めていることで、優れているということを伝えることになりますね。
2.他の人は持っていないものを、相手に合わせて打ち出す
「優しい人が好き」な相手だったとき、仮に自分より優しいと思われる人が
相手に同時に告白していたとしましょう。
あなたは体育会系のスポーツマン。ただ、あなたの強みである「学校で唯一、ベンチプレス 120kg上げられます!」と言っても「なんだこの筋肉バカ?」となりますよね。
ただ、この「ベンチプレス 120kg」は、少なくとも同じ学校の他の人にはない絶対的な強みです。どうすればいいでしょうか。
ここを、相手の求める「優しさ」に合わせて「変換」することが必要です。
例えば、
「どんなことがあっても、身を挺してあなたを守ります」とか。
「どんな荷物も任せてください」とか(ラブレターに書かないでしょうが)。
ただこの事ならば、「他の人に絶対負けない優しさ」になります。相手が「この人の優しさ、ステキ!」と思ってもらえれば、他の人ではなくあなたを選ぶ理由になります。
広告も、競合他社が多い中で、その商品の強みを、お客さんが求めるものに「変換」することが必要です。
~ラブレターで大切なこと~
④あなた自身の想いをつづる(ストーリー性)
先ほど、「他の人に負けない」という話をしましたが、他の人と一緒の部分や、あなたが劣っている部分は、あなたが選ばれる理由にはなりません。
どんな人にでも「あなたにしかない、唯一のもの」が必ずあります。
それが、「ストーリー」です。
ラブレターで言えば、
「その人を好きになった経緯」や「どのように好きなのかという想い」は他の人と一緒、ということは、ありえません。
また、「その人と付き合って、どんなことをしたいか」という未来も、きっとあなたの言葉で語れば、あなただけのものです。
この「ストーリー」で相手の心を動かすことができれば、他の誰でもないあなたに振り向いてもらえることにつながるはずです!
ただ、優しくしてもらえるかなどの損得ではなく、あなた自身のことを好きになってもらうことにもつながるはずです。
広告でもこの「ストーリー」がとても大事になります。
例えば、
同じ「水」でも、「この水を1リットル購入すると、10リットル分の清潔な水が、途上国に提供される」と言われたり、
同じジャガイモでも、「生産者の〇〇さんが、一つ一つわが子のように大切に育てた」と言われると、
なんだかその商品を選んでしまう、ということも多いんじゃないかと思います。
~ラブレターで大切なこと~
⑤一晩寝かせてみる(客観性)
①~④までやってきたら、まず一晩おいて、翌朝見てみる。
そうすると、やたら文章が長かったり、相手にとってわかりづい言葉を使っていたり、あまりにキザすぎて相手に引かれるような文章だったり・・・とイタイ部分が多々見つかります。
あまりにも伝えたい想いが強いと、本当には相手のことを見れていなかったりすることが多いと思います。また客観的に見ることで「もっとこういう風に伝えたほうが、自分の想いはより伝わるかも」といったことが見つかるかもしれません。
広告でも、この客観的に見る、というプロセスが必要です。
と、言うよりも
この①~⑤までを、ラブレターを書く人と一緒になって考えるのが、広告でいえば「広告代理店」に当たるのではないかと考えています。
自分では気づけなかった自分の魅力に気づけたり、効果的にその想いを伝えられるようにする役割があります。
そのラブレターを書きたい人と一緒になって考えるのが普段の私の仕事です。
この考え方は、今後書いていくあらゆる場面で、広告や企画のノウハウを生かしていく上で、考え方としてとても大切なことなので、何かあるときに「ラブレターだったら、どう考えるだろうか」と思いだしてみてください!
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました!
ちゃにお